マカンのさまざまな操作のなかで、しばらく戸惑っていたのがパーキングブレーキ。
写真のように、一見ボタンのように見えますがレバー式で、上部のシルバー加飾に指をかけて引くと、ブレーキがかかります。反対に、面を押すと解除となります。
この操作が、どうにもなれない。
長く乗った前車メルセデスのパーキングブレーキはフット式で、踏み込むと施錠に。解除の仕方は、コクピットにある「P」レバーを引くことでした。
要するに、「P」レバーを引くと、ポルシェは施錠、メルスは解除だったわけ。
それで戸惑いました。身体がメルスに馴染んでいるで、無意識に逆の操作をしてしまう。レバーを押してしまうのです。
意識を変えなくてはダメですね。
「ブレーキは引くもの」。この行為を「正」と紐づけるために、なにかしらの理由が必要となりました。そう思いながらコクピットを見回すと、見つかりました。すぐ目の前に……。その解は、ハンドルの中心にありました。
そう、ポルシェのエンブレムです。
馬を止めるときって、手綱をぐっと引きますよね。それと同じ。ブレーキは引くものなのです。このクルマは、シュトゥットガルトの馬なのですね。