前回のブログで紹介しましたアメリカのタイヤ基準「UQTG」ですが、
北米販売のタイヤでれば、サイドウォールに数値が記されているようです。
ネクセンの場合は、ここに刻印がありました。
前回は19インチの認証タイヤを比べてみました。
今回は、ほかのサイズも調べてみます。
ここでもういちど、マカンのサマータイヤ表を貼っておきます。
18インチ
サマータイヤ表(2016年)にリストアップされている18インチは、
次の4つのブランドですね。
・ピレリ
・コンチネンタル
・ハンコック
このなかで、ハンコックの認証タイヤが、カタログ落ちしているようです。
マカンにハンコックの組み合わせは、わりとよく見かけていたので、意外かも。
さっそく、UTQGで比べてみると、こうなりました。
・ミシュラン 220 AA A
・コンチネンタル 280 AA A
・ピレリ 400 AA A
この数値は、19インチと同一です。
F1のタイヤにたとえてみると、ソフト、ミディアム、ハードが
バランスよく揃ったラインアップ。
深掘りして、ポルシェ基準で見てみると、
ミシュランとコンチが、ロール耐性C、ウェットA,
ピレリが、ロール耐性はCですが、ウェットがBの評価。やはり、ライフ重視ですかね。
20インチ
UTQGは
・ミシュラン 220 AA A
・ピレリ 220 AA A
前述の18インチ、19インチとは、展開がガラッと変わりました。
ピレリの「摩耗指数」が400から220に。
ライフを捨てて、グリップをめちゃ上げてきました。
ここで、もう一度サマータイヤ表を見てみると、ピレリは
18,19インチと20,21インチでブランドを変えているのが分かります。
前者は「スコーピオン ヴェルデ」、後者は「P-Zero」なのですね。
21インチ
こちらも、ミシュランとピレリは、「220 AA A」で変わりません。
21インチにあるもう一つの認証タイヤ、コンチネンタルは次のとおり。
コンチネンタル 240 AA A
当社比で、少しグリップ力を上げてきました。
20インチと21インチをまとめて、ポルシェ基準では、
ミシュランとコンチは、ロール耐性C、ウェットA
ピレリが、これがBとA。
ピレリはきっと、固いのですね。
こうして、すべてのホイールを俯瞰してみると、
欧州各社のタイヤ戦略が見えてきます。
ミシュランは、ホイールの大きさにかかわらず、一貫してグリップ重視。
コンチは、ホイールに合わせて「当社比」で微調整。
ピレリは19インチまでは「SUV」、20インチからは「スポーツ」とマカンを定義。
そんなところでしょうか。
タイヤを変えるときの参考になれば幸いです。